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8.182023
無効を防ぐ正しい遺言書の作成(一定の方式)効力、種類
無効を防ぐ正しい遺言書作成(一定の方式)、効力、種類について |
遺言は法律行為の一種です。なので遺言の成立要件は厳格です。その為、要件を欠く遺言書は無効になります。 |
折角、書いた遺言書が無効になってしまっては残された家族も悲しむ結果となります。 |
そうならないためにも正しく理解し遺言書作成をしましょう。 |
正しい遺言書を作成するには、まずは一つ一つ見ていきましょう。 |
方式 普通方式と特別方式があります。 |
(特別方式、①死亡危急者遺言②伝染病隔離者遺言③在船者遺言④船舶遭難者遺言の4種類) |
(普通方式 ①自筆証書、②公正証書、③秘密証書の3種類) |
特別方式は非常事態に取り急ぎ必要なイメージです。基本は普通方式で遺言を行います。 |
普通方式の3つの中でそれぞれメリット、デメリットがありそれを踏まえて自分に合った選択をしていただければと思います。 |
とにかくお金を掛けたくないならば自筆証書遺言になりますが基本自分で行うし無効のリスクが大きいです。 |
確実に遺言を行いたいならば費用はかかるが総合的にも安心な公正証書遺言になるかと思います。 |
秘密証書遺言は自筆証書と公正証書の中間的な感じですが個人的には中途半端な気がしますし一般的には自筆証書遺言と公正証書遺言の二択になると思います。 |
民法967条(普通の方式による遺言の種類) |
遺言は自筆証書、公正証書、又は秘密証書によってしなければならない。ただし特別の方式によることを許す場合はこの限りではない。 |
1,自筆証書遺言とは? 遺言者が全文、日付、署名を自書し押印したものです。 |
メリット①誰にも知られず作成できる。②作成費用が余りかからない |
デメリット①成立要件が厳格な為、正しい方式でないと無効となるケースが多い |
自筆証書遺言の要件 |
民法968条 遺言者がその全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。 |
①遺言者本人が全文を自筆で書く(添付の財産目録以外) |
本人が手書きで書くこと。パソコンで作成したりコピーしたものは無効です。又、代筆等も基本は無効になるケースが多いです。 |
②遺言作成時の日付を正しく手書きで記入すること。 |
西暦、和暦どちらでも構いませんが正しく記入(ダメな例 2023年8月吉日) |
③氏名を手書きで書くこと。 |
④押印すること |
押印は遺言書の真正さを担保するものであり重要な文書は署名、押印で完結するのが一般的です。 |
自書要件の緩和 財産目録の添付方式 |
民法968条2項 自筆証書にこれと一体のものとして相続財産の全部又は一部の目録を添付する場合には、その目録については自書することを要しない。この場合において遺言者は、その目録の毎葉に署名し印を押さなければならない。 |
民法968条3項 自筆証書中の加除その他の変更は遺言者がその場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。 |
出典 法務省 ウェブサイト自筆証書遺言に関するルールが変わります。参考資料1,2 |
法務局における保管制度について知りたい方は下記参照 (内容や注意事項のリンク先 法務省) |
自筆証書遺言書保管制度 (moj.go.jp) |
03 遺言書の様式等についての注意事項 | 自筆証書遺言書保管制度 (moj.go.jp) |
2,公正証書遺言とは 遺言者が遺言の内容を公証人に伝え公証人がこれを筆記し公正証書による遺言を作成したもの |
メリット①専門家である公証人が行うので方式不備による無効やトラブルになることが回避できる。 |
②公証役場に遺言書が保管されるので偽造のリスクが少なく家庭裁判所の検認の手続きも要らない |
デメリット①遺言の存在が外部にわかる恐れがある。②作成費用がかかる。 |
民法969条 公正証書によって遺言をするには次に掲げる方式に従わなければならない。 |
①証人2人以上の立会いがあること。 |
②遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること。 |
③公証人が遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ又は閲覧させること。 |
④遺言者及び証人が筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し印を押すこと。 |
ただし遺言者が署名することができない場合は公証人がその事由を付記して署名に代えることができる。 |
⑤公証人が、その証書は前各号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記して、これに署名し印を押すこと。 |
3,秘密証書遺言とは遺言者が内容を秘密にして遺言書を作成し封印し証書の存在を明らかにする、この過程で公証人を関与させる方法で行われる遺言 |
メリット ①パソコン等で作成したもので良く他人に書いてもらっても良い。自筆証書遺言ほど厳格でない |
②遺言の存在を明らかにできるため無くなる等のリスクが低い。内容を死亡の時まで内緒にできる。 |
デメリット①遺言の存在がわかってしまう。遺言を他人に書いてもらうと第三者に内容が知られるリスクが高い |
②費用がかかる。無効となる恐れが公正証書遺言と比較するとリスクが大きい |
秘密証書遺言の要件 |
民法970条 秘密証書によって遺言をするには次に掲げる方式に従わなければならない。 |
①遺言者が、その証書に署名し印を押すこと。 |
②遺言者が、その証書を封じ証書に用いた印章をもってこれに封印すること。 |
③遺言者が公証人1人及び証人2人以上の前に封書を提出して自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述すること。 |
④公証人がその証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し印を押すこと。 |
まとめ
遺言書はおおむね二択 自筆証書遺言と公正証書遺言 どちらを選ぶかは費用対効果やリスクを踏まえて検討すべき。 ①お金を余りかけずに手間ひまを惜しまないタイプなら自筆証書遺言(※無効のリスクあり) ②お金はかかってもキチンと間違いのないものにしたいタイプなら公正証書遺言 公正証書遺言を選ばれた場合は当社でサポートできる場合がありますのでお気軽に無料相談のお申込みをお願いします。 無料相談のお申し込み先はこちらから
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